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2010.5.21「ヒーローショー」シネマセラピー潜入レポート
ライター・井上チズさんのシネマセラピー潜入レポート
2010年5月21日(金)
角川映画様とOCA(大阪コミュニケーションアート専門学校)様と、シネマセラピスト瀬川菜月によるコラボレーションで、新作映画『ヒーローショー』のシネマセラピーが開催されました。
OCA様 【井筒監督最新作『ヒーローショー』について】ブログ
OCA様 【井筒監督最新作『ヒーローショー』について】ブログ
今回、取り上げた映画は角川映画配給の新作『ヒ-ローショー』
青春のエネルギーの爆発をバイオレンスで表現した作品を数多く撮ってきた、井筒和幸監督(57歳)が、原題の若者たちの、「よるべなき孤独と絶望感」を描いたとおっしゃる作品です。
私は、この『ヒーローショー』を観て、初期の作品『ガキ帝国』(1981)のエネルギーを感じたり、同じ吉本の新人タレント(ナインティナイン)を起用した『岸和田愚連隊』(1996)も、同路線なのかしら・・・? そうはじめに感じました。
島田紳助さんやナインティナインさんも、当時は、それほど売れている芸人さんではなくて、「これから!」という人ということで、今回はジャルジャルさんを起用したとか。
ジャルジャルのお二人は、舞台でコントをたくさんしていらっしゃるので、芝居は上手かった!
だけど、撮影前の2ヶ月半、じっくりリハーサルして鍛えた。
これを契機に、もっと飛躍してほしい。とは、井筒監督の弁です。
さて―――――
そのあと、『パッチギ』(2004)で、井筒監督は、もう一度在日と、日本と韓国の若者の青春をテーマに映画を撮っていらっしゃいます。
その延長上で、「現代の若者たちはどう生きているのか」が、本作のテーマなのでは?
そうまたまた感じた私なのでしたが・・・
それにしても、映画を観たあとの感想は、
ただひと言「ズンとしたボディブローのような、青春の痛みを覚える」映画でした。
若者たちがいろいろな事件を起こし、巻き込まれて死んでしまうことが多くなっているこの現代社会・・・
今、彼らは何を考え、どう生きようとしているのか?
井筒監督はかなり若者たちを、この映画のためにリサーチしたそうです。
「やりたいことがやれない」
「夢はあるけどそれを追えない社会だろ!」
「一攫千金で自分自身を肯定するきゃないだろ」etc・・・
大人だって行き詰まっているこの現代社会――
その中で生きる若者たちの孤独と絶望感は、『ガキ帝国』『岸和田愚連隊』の撮影当時とは異なっています。
今を生きる“若者たちを映しだす鏡”のようなストーリィです。
友だちを呼び出し、脅かすつもりがささいなことで修羅場と化す。
ひとつボタンをかけ違えば、歯止めが利かなくなってしまう。。
これが、いまの時代の空気感であり、社会全体そのものではないのか?そう思いました。
自己肯定感というなかの“愛と正義”においてだって、時として抗争のなかにズブズブと埋もれていってしまう。
この怖さと切なさ・・・
なんでも、記号化してしまうこのおかしな現代においては、「ヒーロー」と「悪人」の二種類しか表現されていないのではないでしょうか?
この『ヒーローショー』は、残酷なまでに生々しい現実を見せつけてくれました。
私は女性ですが、バイオレンス性に隠された、今を生きる若者たち(男)の嘆きは、「仕事・恋愛・自己実現」のために同じ時代を生きる私にとっても、男性心理を知る上でも、たくさんの気づきをいただける映画でありました。
さて、本日の「シネマセラピー」は、専門学校の学生であるユウキが主人公のひとりです。
というわけで、OCA(大阪コミュニケーションアート専門学校)の学生さんたちと、学科長の丸山克樹先生にも『ヒーローショー』を鑑賞していただきました。
■シネマセラピスト 瀬川菜月先生の『ヒーローショー』映画感想は、公式ブログで掲載されています。
私とは、少し違う感想なので、ぜひご覧になってみてくださいね。
瀬川菜月 公式ブログ【映画でセラピー】専門学校学生と『ヒーローショー』鑑賞。哀しすぎて泣いた・・・ レポート/ライター 井上チズ (10.5.21 記)
青春のエネルギーの爆発をバイオレンスで表現した作品を数多く撮ってきた、井筒和幸監督(57歳)が、原題の若者たちの、「よるべなき孤独と絶望感」を描いたとおっしゃる作品です。
私は、この『ヒーローショー』を観て、初期の作品『ガキ帝国』(1981)のエネルギーを感じたり、同じ吉本の新人タレント(ナインティナイン)を起用した『岸和田愚連隊』(1996)も、同路線なのかしら・・・? そうはじめに感じました。
島田紳助さんやナインティナインさんも、当時は、それほど売れている芸人さんではなくて、「これから!」という人ということで、今回はジャルジャルさんを起用したとか。
ジャルジャルのお二人は、舞台でコントをたくさんしていらっしゃるので、芝居は上手かった!
だけど、撮影前の2ヶ月半、じっくりリハーサルして鍛えた。
これを契機に、もっと飛躍してほしい。とは、井筒監督の弁です。
さて―――――
そのあと、『パッチギ』(2004)で、井筒監督は、もう一度在日と、日本と韓国の若者の青春をテーマに映画を撮っていらっしゃいます。
その延長上で、「現代の若者たちはどう生きているのか」が、本作のテーマなのでは?
そうまたまた感じた私なのでしたが・・・
それにしても、映画を観たあとの感想は、
ただひと言「ズンとしたボディブローのような、青春の痛みを覚える」映画でした。
若者たちがいろいろな事件を起こし、巻き込まれて死んでしまうことが多くなっているこの現代社会・・・
今、彼らは何を考え、どう生きようとしているのか?
井筒監督はかなり若者たちを、この映画のためにリサーチしたそうです。
「やりたいことがやれない」
「夢はあるけどそれを追えない社会だろ!」
「一攫千金で自分自身を肯定するきゃないだろ」etc・・・
大人だって行き詰まっているこの現代社会――
その中で生きる若者たちの孤独と絶望感は、『ガキ帝国』『岸和田愚連隊』の撮影当時とは異なっています。
今を生きる“若者たちを映しだす鏡”のようなストーリィです。
友だちを呼び出し、脅かすつもりがささいなことで修羅場と化す。
ひとつボタンをかけ違えば、歯止めが利かなくなってしまう。。
これが、いまの時代の空気感であり、社会全体そのものではないのか?そう思いました。
自己肯定感というなかの“愛と正義”においてだって、時として抗争のなかにズブズブと埋もれていってしまう。
この怖さと切なさ・・・
なんでも、記号化してしまうこのおかしな現代においては、「ヒーロー」と「悪人」の二種類しか表現されていないのではないでしょうか?
この『ヒーローショー』は、残酷なまでに生々しい現実を見せつけてくれました。
私は女性ですが、バイオレンス性に隠された、今を生きる若者たち(男)の嘆きは、「仕事・恋愛・自己実現」のために同じ時代を生きる私にとっても、男性心理を知る上でも、たくさんの気づきをいただける映画でありました。
さて、本日の「シネマセラピー」は、専門学校の学生であるユウキが主人公のひとりです。
というわけで、OCA(大阪コミュニケーションアート専門学校)の学生さんたちと、学科長の丸山克樹先生にも『ヒーローショー』を鑑賞していただきました。
■シネマセラピスト 瀬川菜月先生の『ヒーローショー』映画感想は、公式ブログで掲載されています。
私とは、少し違う感想なので、ぜひご覧になってみてくださいね。
瀬川菜月 公式ブログ【映画でセラピー】専門学校学生と『ヒーローショー』鑑賞。哀しすぎて泣いた・・・ レポート/ライター 井上チズ (10.5.21 記)
『ヒーローショー』
「パッチギ!」の井筒和幸監督が、お笑いコンビ「ジャルジャル」の後藤淳平、福徳秀介を主演に描く青春映画。目標もないまま自堕落な生活を送る専門学生のユウキは、ヒーローショーの悪役バイトを始めることにする。ある日、バイト仲間のノボルがユウキの先輩・剛志の彼女を寝取ったことで、ヒーローショーの舞台上で2人は殴り合いを始めてしまう。その後も剛志はユウキも含め悪友たちを招集し、ノボルをゆすろうとするが、ノボルも自衛隊上がりの悪友を集め報復に出る。公式サイト: | ヒーローショー |
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監督: | 井筒和幸 |
上映時間: | 134分 |
配給: | 角川映画 |
製作年: | 2010年 |
製作国: | 日本 |
日本公開: | 2010年5月29日 |